huluのオリジナルドラマ「侍女の物語」を視聴しました。
非常に面白く、かつ考えさせられるテーマでエミー賞5冠を取得しています。
アメリカという国にクーデターが起き、ギレアドという国が建国されることになります。
かつて自由だった女性は捉えられ、子供を産むことができる女性だけは、囚われの身となり、「侍女」として生きることになります。
Season1視聴完了しましたので、そちらのレビューをご紹介します。
Contents
「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」とは?
ハンドメイズテイルカナダの女流作家マーガレット・アトウッドによる1985年の小説「侍女の物語」をドラマ化したもの。
1990年に映画化もされていて、原作は「侍女の物語 (ハヤカワepi文庫)」で、有名な小説です。
こちらのドラマは素晴らしい出来で、2017年エミー賞で主要部門5冠を達成。
『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』は、日本では2018年2月28日からHuluで配信が開始されています。2019年6月現在は、Season2のラストまで観ることができます。
作品賞
主演女優賞(エリザベス・モス)
助演女優賞(アン・ダウド)
監督賞
脚本賞
を獲得しています。
HuluオリジナルドラマなのでHuluでしか観れませんが、面白いので超おススメですよ。
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「ハンドメイズ・テイル侍女の物語」のあらすじ
愛する夫と小さな子どもがいた主人公の女性「ジューン」は、アメリカ合衆国の働く子育てをしている女性。
愛する夫ルークと暮らしているのですが、ある日突然、アメリカ合衆国にクーデターが怒り、全体主義国家のギレアド共和国へと変貌してしまいます。
侍女として、司令官であるウォーターフォード邸宅に住み、子供を産む機械のように監視され、管理され、虐げられる運命になります。
そんな環境下でも、生き残って娘を取り戻すことを誓います。
要は、女性が出産のためのマシーンにされてしまった近未来のディストピア世界を描いているドラマです。
終末期のドラマで、子供が生まれにくい社会。そんな時代に、キリスト原理主義の人間たちがクーデターを起こすことで、代理母を強制している世界になります。
主人公の女性オフレッドの「わたしの名はオフレッド。私には別の名前があった。でも今は使うことを禁じられている」というナレーションから始まります。
子どもを産めない女性は廃棄されコロニーに送られ、または虐げられ、奴隷のようになり全ての権利を剥奪されます。
子どもを産める女性は、司令官などの富裕層の家に送り込まれ、子づくりを強要されます。彼女たちは名前も失い、Of + 所有者名という「所有」を示す名前を与えられます。
Offred: Of Fred (フレッドのもの)→オブフレッド/オフレッド
Ofglen: Of Glen(グレンのもの)→オフグレン
といったような感じですね。
アメリカが今のギリアド共和国へと変貌する様子は、オフレッドの回想によって紹介されていくのですが、非常に恐ろしく「今の時代もあるのではないか」と思えてきます。
『ハンドメイズ・テイル /侍女の物語』とアメリカが独裁宗教国家ギレアド共和国になったこと
この物語で最も恐ろしいのが、バイオハザード的な世界になるのではなく、アメリカが独裁宗教国家ギレアド協和国になってしまうことです。
そうなってしまった経緯がジューンの回想として少しずつ明かされていきます。
ジューンの視点からは、詳しいことはよくわからないながらも、“テロ対策のため”に法律が厳しくなっていくように見えました。
少しずつ権利を剥奪されていきますが、自由な国アメリカで生きている人たちは、その現実に気づかない。
国民は一時的なことだろうと日常を送っていますが、気がついたときには手遅れに。
本作が注目を集めた背景には、トランプ政権の誕生があります。
それまでの秩序が崩れ、差別的な言動も許される空気になってしまったアメリカ。女性やマイノリティに対する差別的な法律が作られる動きもあり、このような差別主義の人間が独裁政治をしたらどうなるのか…?という視点で描かれています。
原作者のアトウッドは、「声をあげられるうちにあげるべき。一票を投じることができるうちに投じるべき」と本作のテーマを語っています。
【ハンドメイズ・テイル】のレビューと感想
こちらのドラマは本当に素晴らしいドラマでした。
結論から言うと、侍女の物語は見ているとすぐにぐいぐい引き込まれて行きます。良い点はこちらの点です。
・キャストの演技力・現代への風刺
あらすじを読むだけでも、今までになかったほどのストーリーが強烈です。全体主義国家となったかつてのアメリカ、出生率の低下、子どもを産むための性奴隷と衝撃的なストーリーです。
このような題材の作品は今までありませんでした。そして日本のドラマではけして描くことができない世界です。
軍国主義、全体主義、伝統的価値観への回帰というところが描写されていて、宗教や独裁政権がいかに怖いのかが描かれています。
子づくりは「儀式」と呼ばれ、他の侍女たちと一緒に体位の練習もします。「儀式」のやり方も衝撃的です。
キャストが優秀で文句なしの演技力
主演女優としてエミー賞をとったエリザベス・モスは文句なしの演技力で、主役のオフレッドが送り込まれた司令官を演じるのは、イギリス人俳優のジョセフ・ファインズ。寡黙でミステリアス、穏やかだけれど、こんな世界にした人間の一人である、司令官を好演しています。
司令官の妻セリーナを演じるのはイヴォンヌ・ストラホフスキー。デクスターや最近では24:リブアナザーデイに出演していました。
全てのキャストの演技力が素晴らしく、そして女性は美しく強く、ほれぼれとしてしまいます。
アレクシスはこの役で、エミー賞ゲスト女優賞を受賞しています。
現在への風刺
現在への風刺が強烈に組み込まれているところもエミー賞に選ばれた理由の一つでしょう。
製作総指揮者のブルース・ミラーも「女性の身体を支配する男性政権」や「大統領選で感じた恐ろしいミソロジー(女性や女らしさに対する嫌悪や蔑視)から多くのソースを得た」と明言しています。
アメリカほど女性の権利が保証されている国がこのような女性の権利が全て剥奪されてしまう社会に一瞬でなってしまう。
一部の独裁者がいることによって、これだけ全てが変わってしまう恐ろしさ、身の毛がよだつような恐ろしい世界になってしまうことを目の当たりにします。
まとめ
ハンドメイズテイルは一言で言うと素晴らしい作品です。
このような全体主義国家、独裁政権の終局国家となってしまった場所でも、主人公のジューンは、強く、たくましく生きていきます。
けして迎合するわけではなく、Season2では国外脱出を試み、そしてあらゆる策略を企て、このような世界から脱出し幸せを掴みます。
女性がこのような環境でどう生きるか?そして今後、少子化になってしまうことは日本でも考えられるので、このような国が現代でも、ある日突然できてしまうのではないか?と考えさせられます。
傑作海外ドラマと言っても過言ではないでしょう。
「ハンドメイズ・テール/侍女の物語」シーズン1は、日本ではHuluで観ることができます。
ぜひこの機会にチェックしてみてくださいね。
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